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マームとジプシー

若林
Nov 26,2018

こんにちは。プロジェクト推進チームの若林です。
早速ですが、今回は、私の好きなことをご紹介したいと思います。

最近あまり観に行けていないのですが、私は、舞台を観に行くことが好きです。

初めて観たのは、2007年に観た野田秀樹の「キル」という作品でした。
チケットが余っていると叔母に誘われ、妻夫木聡と広末涼子という
なんともキャッチーな出演者に、ミーハー心丸出しで観に行ったのが始まりでした。
実際観てみると、役者の動き、声、言葉、音楽、衣装、美術、
とにかくいろんな情報がどーっとなだれ込んできて圧倒され、
とてもワクワク、ドキドキしたことを今でも覚えています。

私は、間違いなく、そのときのワクワクを求めて、
今でも、舞台を観に行ってるんだろうなと思います。

最近、私が好きなのは、藤田貴大という方が
主宰している「マームとジプシー」という演劇団体です。


mumgypsy.jpg


この方の舞台は、繰り返し、同じシーンやセリフを入れる手法が特徴です。
同じシーンやセリフでも、美術が移動し観客からの目線が変わっていたり、
言葉を発する人や発する相手、発する場所が違ったりします。

そうすると、同じ言葉を聞くのでも、その言葉を言う人の顔を見た状態と、
その言葉を聞く人の顔を見た状態だと、全く違う気持ちになることに気づきます。

同じ言葉でも、言われる人と言われる場所で意味が変わることに気づきます。

同じ物でも、持っている人が違うと違う役割を果たすことがあることに気づきます。

この方の作品を見ると、当たり前のことなのですが、
人間は、人と人の関係性の中に生きてるよなぁとしみじみ感じます。
相対する人がいるから感情が生まれ、そこに人がいるから場所や物に意味が生まれ、
その意味と人がまた結びついて、意味が生まれて、どんどんつながっていく。
必ず人がいる、そんな当たり前のことに気づかせてくれます。

伝えたいことを要素分解して、粒度をとにかく細かくして、研ぎ澄ませた上で、
一番伝わりやすいように組み立て直してくれているかのようです。
あれもこれもと後から思い出せるくらい、一つ一つの要素の解像度が高く、
シンプルでわかりやすくなっていて、見終わった後の時間こそが
おもしろい作品ばかりだなと思います。

皆さんも是非機会があったら、「マームとジプシー」観に行ってみてください。

ちなみに直近では、年末にドイツの靴ブランド「trippen」と
共同制作したBOOTSという舞台を行うようです。

マームとジプシー
http://mum-gypsy.com/wp-mum/

mum&gypsy × trippen「BOOTS」
http://mum-gypsy.com/wp-mum/archives/news/boots

Profile

プロジェクト推進チーム / wakabayashi

猫背です。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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