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仲條正義作品集「中條 NAKAJO」
普段から美術館に行くと、よく図録を買って帰ります。
図録って正直重たいですし安くも無いから買うのを悩むことが多いのですが、7~8割の確率で結局買って帰ります。
買って所有しておけば、記憶力が無くてもいつでも振り返られる気になるからという保険の気持ちと、毎回図録を買っているとなんとなくコレクション感も出てきているので、惰性というか「とりあえず」買って帰ることが多いという次第です。
大体直後にパラパラっと見て、ほとんどその後は開かないケースが多いです。。。
自己満足というか、買って勉強した気になる参考書みたいなものですね。
本題なのですが、2017年にギンザ・グラフィック・ギャラリーで仲條正義さんの作品展がありました。今から4年も前のことです。
会社でも当時、朝の朝礼で仲條正義さんの資生堂パーラーのパッケージやロゴが取り上げられたこともあり、タイムリーに見に行きました。
作品会場は広くはないですが、1960年代から近年までの膨大な仕事量で会場が埋め尽くされており、その物量と、色褪せない力強くモダンなデザインに圧倒されたのを覚えています。
4年前の展示会場の様子
そのギャラリーの案内で、展示会開催を記念して何ヶ月か後に作品集を発行する予定があるということを知りました。中條正義さんの作品集はその当時から欲しかったのですが、そんなに大きくまとまって出版されているものが無く、その作品集はぜひ欲しい!思ったことを覚えています。
発行元の出版情報のウェブサイトを探して数カ月後に発売されたら即買おうとたまに見張っていたのですが、待てど暮らせど発売されず、半年経ち、1年経ち、2年経ち、、、
とうとう4年経って流石に忘れかけた最近。ついに!この2021年2月に発売されたのを、SNSを通じて知りました。
正直展示の直後だったら即買っていたと思いますが、展示会直後の熱も覚めた4年後で、なんとなく元気の出ないこのコロナ禍の時代で少し迷いました。値段はAmazonで9350円。高い。。。
が、4年前から待っていたという年月の重みと、単純に最近買い物してなくて「なにか散財したいなー」という気持ちも重なり、手に入らなくなってからの後悔も怖くて、、、ポチってしまいました。
しかも、恐れ多くもサイン本を。(笑
それで最近届きました。
結果、買って良かったです。
厚さ5cm、重さ2kg
全体を通して自由闊達で華やかなデザインの世界に埋没するが如き物量と網羅性、幅の広さ。圧巻です。作品の説明はほぼ無いですし、自由すぎてよくわからないのもありますが、眼福です。見ていてとても
楽しいのです。
作品の解説は読みたかったので説明がほとんど無いのは残念でした。
結構古い時代の作品だったとしても、
例えばこれが今のWEBのメインビジュアルだったら?
と考えても成り立ってしまう強さがあります。
これ、ずーっと見ていられるし、全然値段高くないな!と思ってしまいました。
こういう立派な作品集って、いつでも手に入るのでしょうか。そのうち中古しか手に入らなくなり、プレミアが付き、、みたいなことにもなってしまうのかも。
もし興味ある人がいたらお早めに、是非買ってみてください。