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わたしの好きなホラー【第1弾!】
毎日暑いですね。
今年は特に暑いですが、酷暑の夏を乗り切ろうという企画を立てました。
会社のスタッフ各自が勧めるホラー作品に触れて、アツい夏を涼しく乗り切ろう!というポパイ的な企画です。
スタッフがオススメする鳥肌が立つような怖い作品をチェックして、熱帯夜を涼しく過ごしましょう!
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【第2クリエイティブチーム 成宮】
◆「異人たちとの夏」
あらすじは、蒲田行進曲での好演も好きだった風間杜夫さんが演じる妻子と別れ孤独な毎日を送っている人気シナリオライターが、死んだ両親(現在の自分とほぼ同年輩の姿)と再会する。
同時に奇妙な出会いをした恋人や両親と会う度に、主人公の身体はなぜか衰弱していくというホラーだけど、怖いだけでは無い素晴らしい映画です。
どうして僕がこの映画を好きなのかというと、大きくは2つあります。
1つ目は自分にとって両親はとても大事な存在なので、もし自分の両親が死んでしまって、その後に自分と同じ位の年で仲の良い父や母と出会ったらと考えるとそれだけノスタルジックな気分にさせてくれる設定。
自分も変だと思いながらたまに会いに行ってしまうかもです。。
もう1つは、音楽のチョイスがすごい好きな所です。
僕は中学位まで、バイオリン、ピアノ、トランペットなど色々と楽器をやっていたのでクラシック音楽も好きなのですが、この映画でプッチーニの歌劇『ジャンニ・スキッキ』の劇中歌「私のお父さん』が使われてて、見終わって数日はその曲が頭の中に残る位、効果を発揮してる所がスゴい好きな所で。
この曲を選んだのはキューブリックが「2001年宇宙の旅」でリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」を使ったのと同じ位のファインプレーだと思ってます。
以上が個人に好きな理由ですが、ホラーなのでヒヤッとするけど、ホワっと温かい気持ちにもさせてくれる温冷浴のような映画なので、ぜひ興味があったら見てみてもらいたい映画です。
・作品名 異人たちとの夏
・監督 大林宣彦/原作者 山田太一
・製作年 1988年
・製作国 日本
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【第2クリエイティブチーム 永田】
怖いのが苦手で全然ホラーに触れてこなかったので、
人が怖い系のサイコスリラーになりますが紹介します!
◆「サイコ」
サイコサスペンスというジャンルを確立したヒッチコックの代表作です。
作品を観たことがない人でも、現在のオカルト系番組やショッキングなシーンなどで必ずと言っていいほど使用される引っ掻くようなヴァイオリンの音(聞けば100%絶対これか〜!!となります)を最初に使った映画としてとても有名です。
心理的不安を掻き立てるような実験的な演出や効果音の使い方などが見事で、作品自体は正直めちゃくちゃ怖いというわけではないのですが、ストーリー構成も巧みだし、主演のアンソニー・パーキンスの演技も本当に気味が悪くて、しっかりヒエ〜〜ッとなりながら最後まで観られちゃう強いパワーがあります。
余談ですが、ヒッチコック作品は本人がカメオ出演してることがあるので、「ウォーリーを探せ」みたいに映画の中にこっそり出てるヒッチコックを探すのも楽しいのでおすすめです笑
・タイトル サイコ
・監督/作者 アルフレッド・ヒッチコック
・制作年 1960
・制作国 アメリカ
ここ観たら絶対「あの音じゃん!!」ってなります。
◆「バニー・レークは行方不明」
シングルマザーのアンが引越し先の保育園に預けたはずの4歳の娘バニーを迎えに行ったら姿が見つからない、しかも声をかけた全員が「そんな子は見ていない」と言う...。
最初は取り乱すアンに同情しながら観ているのですが、「そもそも娘は実在してるのか...?」となってからの展開がめちゃくちゃ怖くて面白いです。全員怪しいし全員怖い。そもそも主人公すら本当のことを言ってるのかどうかわからない!疑心暗鬼になり、じっとりと嫌な汗をかきながら見ていくのですが、白黒映画ということもあって画面の不気味さが際立ちすぎていて、幽霊とかじゃないのにずっと気味が悪くて嫌〜〜な気持ちにさせる演出が見事です。ちなみに私は最後のシーンで飛び上がって大声出しました。
作品もいいのですが、ヒッチコックの『めまい』とかキューブリックの『シャイニング』(ジャックニコルソンがニヤッとしてるやつじゃない方の黄色いバージョン。これもかっこいいんです〜)のポスターをやってたデザイナーのソール・バスが手がけていて、これがかっこよくて最高です!!
・タイトル バニー・レークは行方不明
・監督/作者 オットー・プレミンジャー
・制作年 1965
・制作国 イギリス
あんまり有名じゃない作品ですがアマプラで観られます!
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【プロジェクト推進チーム 原】
ヴァンパイアとドラキュラって同じ怪物だと思ってましたが、
ドラキュラは小説『吸血鬼ドラキュラ』に登場するヴァンパイアの名前なんですね笑!
ということで、自分は吸血鬼ものを3作品ピックアップしました〜
◆「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
1994年に公開されたアメリカのヴァンパイア映画・ゴシックホラー映画。
ざっくり言うと、記者のインタビューによって、ヴァンパイアの数奇な人生が紐解かれていく様子を描いた作品。
見どころはなんと言ってもトム・クルーズやブラッド・ピットなど、豪華なキャスト陣!若かりしキルスティン・ダンストが演じる少女ヴァンパイヤも◎。
1993年に亡くなってしまったリヴァー・フェニックスが記者役で出演が決定していたことも有名な話。
終始ダークなストーリーですが、ファンタジー要素もあり、暗鬱としすぎないエンタメ作品です!
・タイトル:インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
・監督:ニール・ジョーダン
・制作年:1994
・制作国:アメリカ
ヴァンパイヤ役のブラッド・ピットにインタビューをするシーン
◆「30デイズ・ナイト」
『30デイズ・ナイト』は、アラスカ州バローというアメリカ最北端の街を舞台にしたホラー・アクション映画。
ストーリーは、30日間太陽の出ない極夜(白夜の反対)を迎える街を狙って(夜しか行動ができない)ヴァンパイアが襲ってくるというもの。序盤から中盤にかけてだんだんと闇に覆われていく感じが不気味でホラーを感じます。後半以降かなりハードに襲ってくるヴァンパイア達にも要注目!
主演はイケメン、ジョシュ・ハートネット。
制作は『死霊のはらわた』でおなじみのサム・ライミです!
・タイトル:30デイズ・ナイト
・監督/制作:デヴィッド・スレイド/サム・ライミ
・制作年 2006
・制作国 アメリカ
◆「フロム・ダスク・ティル・ドーン」
強盗兄弟と牧師家族がメキシコのバー(営業は日没から夜明けまで"フロム・ダスク・ティル・ドーン")で吸血鬼と戦う話。
半分を超えたあたりから訪れるB級映画感というか、もはやギャグレベルのホラーが無茶苦茶でおもしろい笑。
出演は、ジョージ・クルーニー&クエンティン・タランティーノ。タランティーノ監督が「役者」と「脚本家」として参加してます。
・タイトル:フロム・ダスク・ティル・ドーン
・監督:ロバート・ロドリゲス
・制作年:1996
・制作国:アメリカ
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【プロジェクト推進チーム 古岡】
自分は貞子のような王道ホラーがあまり得意ではないので、SF要素もありつつドキドキ・ハラハラする作品という観点で1つ選びました。
◆「ストレンジャー・シングス 未知の世界」
ストレンジャー・シングスはNetflixのオリジナルドラマです。Netflixに入っていないと見られないのですが、人気作品なのでご存知の方も多いかもしれません。ジャンルだとSFホラーファンタジー?でしょうか。
舞台は1980年代のアメリカ。インディアナ州ホーキンスで暮らす12歳の少年ウィルがある日突然姿を消してしまいます。ウィルを見つけ出すために親友たちと謎の超能力少女が協力して様々な試練を乗り越え、得体のしれない怪物に立ち向かう恐怖や、未知の世界を冒険するワクワクなど独特の世界観が味わえます。
メインの少年4人組はもちろん個々のキャラが際立っていて、シーズンが進むにつれ人間関係の変化や個人の成長が感じられるのもおすすめポイントです。
特に、超能力を持った丸刈りの少女イレブン(エル)を演じるミリー・ボビー・ブラウンは初めて知ったのですが不思議な魅力のある女優さんでした。
個人的には服装など80年代当初のレトロなアメリカのカルチャーに触れられる点もおもしろかったです。
あとは画面の色彩設計もかなり凝ってそうだなあと。
ホラー要素について話すと怪物の存在そのものも怖いですが、"得体のしれない何か"を探索していく過程も中々スリリングです。最新作のシーズン4はホラー要素が強く、普段からあまり耐性がない私は薄目で見たりしていました(笑)
現在はシーズン4まで公開されていて、来年公開予定のシーズン5での完結が予告されています。
まだ完結に間に合う!ということで気になった方は是非見てみてください。
・タイトル ストレンジャー・シングス 未知の世界
・監督/作者 ザ・ダファー・ブラザーズ
・制作年 2016 (※シーズン1の公開日です)
・制作国 アメリカ
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【第1クリエイティブチーム 上井】
◆「トゥルーマン・ショー」
主人公は保険会社に勤める明るい青年・トゥルーマン(ジム・キャリー)。
彼の人生は生まれた時から24時間撮影されており、リアリティ番組『トゥルーマン・ショー』として全世界で放送され続けていた。自分を取り巻く人物・事象すべてはショーのために用意されたもの。
たった一人、彼だけがそのことを知らない。
ある日の出来事を皮切りに、これまでの人生に違和感をもつ主人公。
そして次々と明るみになる真実に、彼はこの世界から逃げ出し、本当の人生を生きようとする。
...というのが有名なあらすじだが、私が怖いと思ったのは「ある一人の人生が全て誰かの手によって練り上げられたエンターテイメント。唯一それを知らない主人公」ではない。
彼の人生をエンターテイメントとして楽しむ聴衆だ。
ラストの展開、世界の端へたどり着いた主人公はカメラ越しの視聴者へ笑いかけ「外」へと脱出する。
その姿に歓声を上げ抱き合い感涙する視聴者たち...。しかし次の瞬間には興味を失い、新たな娯楽を求めテレビガイドを探す。
そこでこの映画は終わり。
リアリティ番組『トゥルーマン・ショー』の視聴者であった彼らにとって、主人公のその後の人生よりも、次の娯楽を見つける方が重要なのだ。
名もなき不特定多数に回った人間の軽薄。数年経っても彼のことを覚えている聴衆はどれくらいいるだろう。
しかし振り返ってみれば、この映画の登場人物は現実に蔓延している。
この映画の登場人物は、主人公を除けば現実世界にも確実に存在している姿だ。
バラエティ番組、ドキュメント、ドラマ...誰かが作り出したものを消費する側の高慢さを、主人公の人生=テレビショーを楽しむ人物たちを通して見せつけられる。
この映画を見ている側も所詮この映画は単なる娯楽でしかない。
終わればほんのひととき余韻に浸っても、また次の娯楽を求める。そんな自分の姿を画面越しに見ていたことも忘れて。
物語の展開に湧き上がる様々な感情は果たして純粋だろうか。「映画の展開に胸動く自分」が快感なだけではないか?
この映画を通して湧き上がる感情の全てが「本物」なのかを問われている気がした。
与えられるものをただ消費して飽きれば次を探し...。
しかし罪悪感に似たそれすらも一過性のものに過ぎないのだろうか?娯楽を消費する人間の倫理観を晒される感覚に陥る映画。
・タイトル トゥルーマン・ショー
・監督/作者 ピーター・ウィアー
・制作年 1998
・制作国 アメリカ