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北欧家具、サードウェイブチョコ、カサカサリネン女子

インテリア
May 09,2019

2003年にデビューしたデンマークのインテリアブランドHAY。

北欧の家具ブランドと聞くと、まっ先に思い浮かぶのはIKEA、そして雑貨のフライングタイガーでしょうか。

クラシックなプロダクトだと、アアルト、ウェグナー、ヤコブセン、ケアホルム、フリッツ・ハンセンなどなど、他にもたくさんありますよね。

表参道のビルの地下1階にあるお店
北欧インテリアと言えば、チークや無垢のテーブルに、ルイス・ポールセンによるPHシリーズのペンダントライトを吊るして(その手の人が必ず押さえる定番中の定番)、一人自宅でパンを作ったり、パンを買うためだけに降りたことのない駅まで電車に乗って行っちゃう女子のイメージがあります。
ボーダーのニットを愛し、カラダのラインが出ないズドンとしたリネンのワンピース、またはバンドカラーのロングシャツを着て、手作り系のクリエイティブワークショップが好きな女子たち。
ビルケンシュトックやテバくらいは履くけど、パンプスは絶対履かない。
異性の目を意識しない(実際はしているのか??)、合コンもほぼ行ったことがない(興味がない)彼女たちのことを、僕は勝手に”カサカサリネン女子”と呼んでいます(カサカサとは乾いているの意 失礼!)
わかりやすいところだと無印良品、ヤエカなどにも接近する世界観。
そこにあるのは、モードとは真逆の”ほっこり感”でしょうか?

いやいや、北欧の家具でも極めると、ウェグナーやケアホルムのように甘さはなくなってモダニズムに貫かれているように、先に行けば行くほど”ほっこり感”はなくなっていくのです。
エントランスには、雑貨の甘いイメージが用意されているものの、奥に分け入っていけば、その道を極めたツワモノのストイックな女子たちがいるのです。
むしろ彼女たちはモードの精神論を持っている。
“カサカサリネン女子”を定義するなら、その道を極めるほど体力と時間は使いたくない、時々アンドプレミアムを読むくらいの適度なミーハー的要素も持ち合わせた、ちょい意識高いモチベーションの女子でしょうか 笑
極めすぎると孤高の”カサカサリネン女子”から”カラカラリネン女子”になって、サイババに会いに行っちゃいますから。
マクロビには興味あるけど、ローフードまで行くこだわりはない。
結構広いHAYの店内
店内は倉庫も見せちゃうプレゼンです。
相変わらず前置きが長くなりましたがw
そんな“カサカサリネン女子”たちが思い描くステレオタイプな北欧スタイルのイメージと、随分と異なるのがHAYでしょう。
手の届く価格帯、プラスチックの素材を多く使った現代的デザインとテクノロジー、どっちかというとMAGIS(イタリアの家具ですが)に近いと思います。
今の時代らしい現代的なデザインのモダンファニチャー&雑貨、ステーショナリーなので、ステレオタイプなほっこり北欧感はそこにはありません。
北欧発だけど、リネン着ていく店ではない 笑
家具だけでなく文房具や雑貨も魅力的
多角形のトレーはよく知られてますね
ギリギリでやりすぎていないデザイン、少しアートの要素も入った存在感は、エッジーで今っぽく魅力的です。
家具というよりファッションかな。
どこがやってるのかなと思って調べてみたら、、、、
シボネでした。
なるほどねぇ。
いま表参道GYREの地下1階に、期間限定ストアがオープンしています。
カフェも併設されていて、かなりデカいお店。
僕が一番最初に、HAYを知ったのは組み合わせ可能な多角形のプレートですが、それも様々な種類が置いてありました。
北欧というキーワードで思い浮かべるいわゆる北欧好きのテイストとは異なりますが、見てるだけでワクワクする空間なので機会があったら開催中に是非行ってみてください。
こちらはHAYが運営するカフェ
そしてもう1つ。
なぜかHAYがある同じビルの地下1階のフロアには、カフェが2つもあります。
1つはHAYが運営しているカフェ。
もう1つは、、、、ダンデライオンが運営しているカフェです。
なんで近い距離にカフェが2つもあるのかナゾですが、ダンデライオンがある場所に後からやってきたHAYがカフェをオープンしたとのこと。
感度のよい人なら知っていると思いますが、3年くらい前に日本に初上陸してきたサンフランシスコ発のチョコレート屋さんがダンデライオンです。
1店舗目は蔵前でした。
上陸以後、国内に店舗を増やして今も快進撃を続けています。
出店してる場所がねぇ、伊勢神宮、鎌倉、京都とか、ニクイところばかりなんですよねー。
狙ってますよ。
ダンデライオンのカフェではチョコエクレアも
基本的にはチョコレート屋なのでカカオに関連する商品を扱ってますが、中には和三盆にカカオを加えた日本的な商品もあって洒落てます。
親密な人へのちょっとした手土産ギフトにはちょうどよいと思います。
出店のロケーションといい、商品のひねり具合といい、ここもどこがやってるのかなと思ったら、、、、
ブルーボトルの日本上陸を手掛けた人でした。
こちらもこちらで、なるほどねぇ。
左はメインの板チョコ。センターは和三盆のナンバー菓子
裏にマーケティングあり。
情報があふれている中で、人を驚かせたり、支持され続けることは難しくなっていると聞きます。
でもこうして、ちょっとしたことで新しい驚きを与えることもまだまだ可能なのだよ、ということを2つの店舗は教えてくれます。
北欧インテリア、アメリカのチョコレート、どちらも言葉の響きから連想するのはステレオタイプのイメージです。
言葉を聞いて誰もが同じことを思い浮かべるようにイメージが固定化したら、そこがブランドイメージの終点か?
いえ、そこに新しい要素をミックスして、認識を変えるチャレンジを常に継続していかないといけないですよね。
だから”カサカサリネン女子”に対するステレオタイプのイメージも、ここから進化を遂げていくことに期待しているのです!笑

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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