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今年の自由研究は、トラ!とら!虎!だ

私の履歴書
Sep 10,2019

前回の記事の続きです。

うちには、小学5年生でトラマニアのルイ先生がいます。

昔からトラが大好きで、置物、ぬいぐるみ、かぶりモノのマスク、Tシャツ、スタジャン、セーター、靴下、リュック、シール、ワッペン、カバン、トラのフェイスパックまで、トラグッズを見つけたら必ず買って欲しいと言って、コレクションしています。

本人曰く、カッコいいからってことらしいけど、いったいどんだけトラが好きなんだよ・・・

オリの中から人間を見るという斬新なアイデア
トラマニアのルイ先生は、小学校3年生の時に、タイにあるタイガーキングダムに行って、本物のトラをたくさん見て、直接トラを触って抱きしめることができて、ご満悦。
その嬉しさを夏休みの自由研究のテーマにして、トラの模型とトラに関するレポートを書きました。
トラは絶滅の危機に瀕しており、大切なトラを減らしてはいけないということを訴えるレポートでした。
絵の具を塗ったスチレンボードに草を貼って、紙粘土のトラを3頭。
左は3年生の時に作ったトラ。今回はすべてホワイトタイガーで
さて今年の夏休みの自由研究は何?と聞くと、またしてもトラの研究第2弾をやると!
どんだけ、マジで、どんだけトラ好きなんだよ。
去年の自由研究は、ベトナムのホイアンで見たランタンでした。
針金で提灯を作り、中に豆電球を仕込んで、スイッチで点灯するという大作。
しかしですねー、自由研究には「研究」という言葉が入っているように、何かを研究しないといけないみたいで、工作はあんまり評価されないようです。
校長賞というのがあるんですが、校長は以前理科の先生だったために、常に理科の研究発表が受賞するという状況・・・
小学校では例年、理科の研究が多く提出されるようになりました。
親がやらせてるんでしょうね・・・
スケッチブックに写真をぺたぺた貼って、観察した様子を文字で書くというのが固定フォーマットになってしまっています。
僕らの時は押し花や絵日記、ヤクルトのボトルで作った船やロボット、自分が好きなものなら何でもよかったし、賞なんてなかった。
次にトラの檻の前に、紙粘土で作った家族を設置
松本家はあえて世の中には迎合せず、賞レースにも参加せず、子供がやりたいことをやらせる完全フリースタイルですw
以前ここにも書きましたが、夏休みの自由工作(研究ではない)は、自分にとって特別な想いがあります。
父に相談しながら、作品を作りあげた親子の大切な時間だったという記憶。
自分が子供の時、父親にしてもらったことと同じことをしてあげようと思い、毎年徹夜してでも子供の夏休みの課題を手伝っています。(もちろん賞を獲るためという目的ではまったくないです!)
自分が受けた愛情は、誰かに同じように返すことができる。
僕は夏休みの課題を通して、親を思い、子供のことを考え、次の家族へバトンを渡している気持ちで接しています。
彼らはまったく気が付いていないけど、大人になって自分が家族を持った時、今の僕のように父親のことをふと思い出すかもしれない、いえ思い出さなくてもいい。
夏休みに何かを作った体験が、彼らの人生のプラスになればよいと毎年思っています。
でもルイ先生はデキる女なので、今年はほとんど手伝うこともありませんでした。
手伝ったのは、ルイ先生が考えたテーマに沿って工作のプロセスを考えるのと、パーツ購入のアドバイスくらいかな。
群馬サファリパークにはホワイトタイガーしかない、しかもたくさん
右が実際の餌やりの様子、比べると左の模型はかなりリアルw
今年は群馬のサファリパークに行って、ホワイトタイガーに餌やりを体験したルイ先生。
トラ愛にまたしても火がついてしまったようで、トラの研究第2弾の制作に取り掛かりました。
テーマは2年前と同じで、トラの特徴を解説し、世界的に少なくなっているトラの保護を訴える内容になっています。
トラの保護をテーマに、小学生が作ったパワーポイント。
工作も作りましたが、今年はレポートをパワーポイントで作るという初めての試みです。
渋谷区の小学校では、1人1台学校からノートパソコンが貸与されます。
そのPCにパワーポイントが入っていて、使い方は授業で軽く習ったとのこと。
しかし、小学生からパワポでレポートを、しかもモーション付きで作るなんてハードル高いのではないか。
でもルイ先生は1人でそれをやり切りました。
パワーポイントを使ってレポートを書くと決めたのもルイ先生です。
(あとで聞いたらパワポを使ったレポートはクラスで2人だけだったそう。。。)
見たら50ページもある!!!
卒論か!! 長すぎじゃね?笑
でもパワーポイントの機能を駆使して、トラの柄や、挿絵をグラフィックツールで作っていて、苦労のあとがあちこちに見られました。
Wikiで調べてコピペしたんじゃないことは一目瞭然です。
たぶんソースは、買ってきたトラの図鑑からでしょう。
レポートの最後は、自分で作ったトラの工作についての紹介で結んでありました。
写真も自分が撮影したもの。本人が描いたイラストがいいね。
ということで、今年は工作とレポートという、2つの成果物を提出したのでした。
小学校からプレゼンテーションの技術を学ぶことはよいことだと思います。
完成した50ページにも及ぶパワーポイントを使って、いったいどのようにクラスのみんなに説明するのか、ちょっとプレゼンのシーンを見てみたいものですね。
今の小学生ってすごい。
結果ルイ先生は、タブレット渋谷賞を受賞したのでした

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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