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週末は下北で、ピンクチャーハンの体験を

食べる
Jun 03,2021

下北沢にある素敵なお店

それが皆さんご存知の珉亭です。

変わりゆく下北沢にあって、変わらない味。

これが噂のピンク色のチャーハンです!!。
なぜこの店が有名なのか?
それは、元ブルーハーツ(現クロマニヨンズ)の甲本ヒロト、
孤独のグルメの俳優松重豊さんが下積み時代にアルバイトをしていたから。
というわかりやすい、みんなが飛びつきやすい理由もありますが、
決してそれだけではありません。
むしろそれ以外の理由の方が大きいでしょう。
駅周辺が新しくなったので、逆に今は目立つようになりました。
創業は1964年。
もう、60年近くずっと下北沢の変化を見てきた歴史的な名店です。
線路が地下にもぐる前の下北沢の情景、どんどん近代的になっていく下北にあっても、ずっとそこにあるべき、下北のイメージをそのまま表現するお店なのです。

食べる前から気になることがたくさんあります。
店はどう見てもキレイとは言えない、かなり古い外観。
こんなに古い店、今でもあるんだ、と目を引くバリバリの昭和感。
おじさんたちは、それだけで心惹かれてしまうでしょう。
江戸っ子なのか、中華なのか、はたまた江戸っ子のハーフの中国人なのか
突き出しのサインには、江戸っ子ラーメンと書いてありながら、
正面入口の看板には中国と書いてあって、いったいどっちやねん!と。
ちぐはぐ感は否めません。
暖簾の一番左に店のコピーが書いてあります。
そして暖簾に書いてあるコピー
「世界で3番目にうまい店」
え、なんで3番目??
世界で1番うまいものは「あなたのオフクロの味」
2番目が「オヤジのスネの味」、
そして3番目が「珉亭のソバの味」

・・・・。
これ60年前に考えられたコピーなのかな
この言葉が入口左側にある、経年ですっかり変色してしまい、
食欲を誘う効果がまったくなくなってしまったラーメンの食品サンプルの奥に
額に入って飾られています。
でもちょっと可愛いコピー。
食品サンプルの奥にコピーの説明が掲げられています
土日は、並ぶこと間違いなしです。
30分並ぶことは覚悟して行きましょう。
店内に案内されると、かなり狭い。
内装は、入口のイメージそのまんまのインテリアです。
今ではこういう店自体が貴重です。
60年前のインテリアのまま営業してる店って
東京にどれくらいあるのでしょうね。

1階でもよいですが、できれば2階へあがりましょう。
2階は結構広い座敷です。
旅館か民宿のよう。
靴を脱いで座敷に上がります。
畳に座ってラーメンを食べる体験は、海の家くらいじゃないですか?
もうそんな海の家もないかなw
リアルな昭和スタイルを楽しむことができます。
期待を裏切らない2階のスペース。横には脱いだ靴がたくさん。。
座ったら必ず「ラーチャン」を頼みましょう。
半ラーメンと半チャーハンのセットです。
おなかが空いている場合は「ラーチャン、チャン大で!」と言えば
チャーハンが普通盛になります
ラーメンを普通盛にしたい場合は
「ラーチャン、メン大で!」と注文しましょう。
注文後、エレベーターで2階に料理が運ばれてきます。
これまた昭和スタイルの象徴ですね。

そして、ここが話題の一番の理由だと思いますが、
チャーハンがピンク色をしていること。
これはチャーシューに赤い食紅を使っているためですが、
ピンクのチャーハンなんて、ほとんどの人が見たことないので、
知らないで頼んだらきっと驚くことでしょう。
SNS時代には、掴みとしてのアイキャッチ性も高いと思われます。
しかし味は普通ですw
普通?個人的には別にそんなに美味しくない、、
見た目に反して、まぁ普通の味ですw
ここにオムライスみたいに、上に卵を乗せることも可能です。
これがラーチャンのセット。奥に見えるのはチャーハンに卵乗せ。
チャーハンより、美味しいのはラーメンと餃子、特に餃子。
この間行ったときは、チャン大で注文してしまいましたが、
次回は絶対にメン大で注文しようと思います。
お昼に30分並んで、「ラーチャン、メン大」
そして餃子とビールを注文すれば、間違いなく至福の時間に。
家の近所にあったら、毎週行きたいお店です。
昼下がりの座敷で、素晴らしい至福の時間。
下北沢は再開発の途上であり、
同じ大学の友人大堀伸先生が、東急のログロードよろしく(こちらも大堀先生)、
小田急線の線路の跡地に、素晴らしくモダンな建築を設計しています。
オープンしたら、さらにたくさんの人が集まりそう。
そんな変わっていく下北にあっても
珉亭は、内装も味も、いつまでも変わらないで欲しいと願うばかりです。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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