談話室松本をリニューアルしました。
これまでの談話室松本はこちらからチェックできます

  1. top
  2. ファッション
  3. もう革靴は履けない。New Barance 327

もう革靴は履けない。New Barance 327

ファッション
Jul 15,2021

本当に時の流れというか、人の感覚というか、これほど当てにならないものはない。

流されて、その時々ですぐ感じ方が変わってしまう自分。

予測できない感じ方の変遷、なんて移り気でいい加減なんだろうか、と自分でつくづく思います。

嫌になっちゃうくらいね。

どうしてこうも気分が変わるのでしょうか。

大きなNがアイキャッチ
その最たるものがファッションですよね。
コロナ前までカジュアル、フォーマル、オンとオフっていう区切りはかろうじてありましたけど、もうそんなものも吹き飛んでしまった感があります。
僕は大学で学生たちに教えていますが、学生は年間を通して、ほとんど全員が、トレーナーかフーディーにスニーカーです。
夏はビッグサイズのTシャツ。
襟付きのブロードのシャツ、BDシャツを着てる学生なんてもちろんいないし、夏にポロシャツすらいない。
たくさんのカラーバリエーションがあります。
学生に限らず、今もう誰も革靴なんか履いてません。
こうなっちゃうと、イギリスのノーザンプトンに集まっているシューズメーカーたちはどうなっちゃってるのだろうかと心配になります。
1度スニーカーの快適さに慣れてしまったら、もう革靴には2度と戻れないでしょう。
仮に今後またスーツが流行したとして、誰も無理して革靴など履きたくない。
それを決めているのは自分ではなく、会社であり社会のルールだったんです。
社会のルールが変われば、みんな楽な方へ当然流れます。
誰だってストレスのないフリーな方がいいわけですから、社会がそれを認めてくれるならオンもオフもないのです。
今ホントに一部の人を除いて(営業とか金融の人)、誰も革靴なんて履かないし、買いませんよね。
いったい何足買うねんっていう。。。
かくいう私も革靴はまったく履かなくなってしまいました。
スニーカーばかり履いています。
こないだまで、ジョンロブだの、クレバリーだの、グリーンだの言ってたのにね。
ウェストンのローファーを慣らすために、涙を流しながら履いた日がウソのようです。
合わせて、クリースの入っているきちんとしたトラウザーズが好きだったんですが、それもどうでもよくなってきました。
街ではどんどんカジュアル化が進み、もうカジュアルというジャンルすら崩壊してしまってます。
今年は半ズボンの人たちがどんどん増えて、スニーカーどころか、今のトレンドはサンダルです。
そのうち町中半裸の人で溢れて、ビーチみたいになっちゃうのでは?という可能性もあると思います。
NYの夏とかそうだし。

夏は暑いからTシャツに半ズボン、そして草履がよいという、人間本来の欲求に照らし合わせればまったく間違っていないのだけど、そんなフリーダムな人だったら、社会で浮くやんかということで、自粛してただけなのです。
誰もそんなの気にしないってことなら楽な方がいい。
このカラーリングはお気に入りです
軽くて履きやすい、夏にgood!
こんな話を書いていたら、昔新入社員の頃に、素足にローファーでオシャレして会社に行ったら、部長に呼び出されて、めっちゃ怒られたことを思い出しました。
靴下を履けと。。。
自分はフレンチアイビーのつもりだったんですけどね。
女子もナチュラルストッキングで(生足禁止!)、ミュールで出社したなら部長に呼び出し食らって怒られてました。
なぜミュールがダメかわかります??
つか、そもそも世の中にミュールって今あるんですかね?
靴の種類です。
パンプスの形をしていて、つま先は尖っているけど、踵がフリーになっていて、ヒールのあるサンダルみたいな、でもちょっとフォーマルな靴。
最近見ませんね
そう、そのミュールを履いて会社に行くと、なぜ部長に呼び出されてしまうのか。
それはバックバンドがついてないとダメだからです。
今の子たちが聞いたら、ビックらこいちゃう理由でしょ?
サンダルなんて当然ダメだし、女子はナチュラルストッキングに、夏で暑かったらバックバンドのついているヒールを履きなさい、とルールが決まっていたんですよ。
バックバンドがあるかないかが、オンとオフのボーダーだったわけです。
僕が怒られた靴下と同様のボーダーラインですね。

でも今会社によっては、半ズボンで行ってもいいし、サンダルでも誰からも何も言われないんじゃないのかな。
スタートアップの企業であるほど、その許容範囲は広いと思います。
でもスニーカーはOKだけど、サンダルはダメっていう会社は多いかもしれませんね。
だから年間を通して一番需要があるのがスニーカーだと思います。
しかし、そもそもリモートが主流ですから、会社に行く機会も圧倒的に減ってますけどね。
スニーカーって以前はコンバース以外まったく履かなかったのにな
というわけで、今回New Baranceのスニーカーです。
New Barance 327
1970年代のニューバランスを代表するランニングシューズ「320」「355」「Super Comp」、3つのモデルからインスパイアされて誕生したのが「327」。
だからどこかレトロだけど、今のトレンドもきちんと押さえていて、レトロフューチャーの塩梅がとてもよいMIXになってます。
コンセプトはランニングシューズだけど、ライフスタイルとしてシティで普通に履いた方がいい。
生地やカラーのバリエーションで、たくさんの種類が出てますが、いつも発売されたらすぐに売り切れてしまう。
この商法も人気を煽る秘訣なのですかね。

軽い、履きやすい、メッシュで夏向き、安い、デザインがよい。
よくないところが1つもない、素敵な商品なのです。
だからと言って、いったい何足買うねん!と。
でもそんなに高くないんですよ。
この価格帯だったら、なおさら気楽に履けるというものです。
安いからあまりよろしくないという製品は山のようにありますが、安くて魅力的、いえプライスなんてカンケーなく良いデザインという点に惹かれますね。
これからの時期にぴったりだと思いますよ。
皆さんも一家に1足327。

SHARE THIS STORY

Recent Entry

松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
    青山ブックセンター