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今日本で一番アツい場所はどこだ? その1

旅
Aug 25,2022

松本家には定期的に受験の年がやってきます。

その度に、家族旅行は控えるルールがこれまでも適用されてきました。

来年はまた受験の年なので、遠くへの旅行は行けない。

そこで今年は夏休みを前半と後半に分けて、沖縄ともう1か所、旅行に行くことにしました。

江戸時代と変わらない情景。とても良い旅でした。
沖縄は沖縄で、生まれて初めて行った本島は楽しかった。
国内旅行だけど、本州にないカルチャーに触れることができて刺激的でした。
今まで行ったことのある離島にはない、色んなカルチャーに触れることができた。
自分はやっぱりカルチャーが好きなんだと言うことが実感できる旅でした。
さてもう1箇所。
どこにしようかなぁと考えて、いま国内で熱く盛り上がっているところに行こうと。
どこだろう?
そうだ、しまなみ海道に行くことにしよう!

しまなみ海道がなぜ今熱いのか?
それは現地に行って実際に実感することになるのですが、行く前に自分視点で分析して、いくつかの理由があると思いました。
まず自転車というキーワード。
しまなみ海道は海を見ながら、瀬戸内の島々を自転車で巡るコースとして有名ですね。
広島の尾道から四国の愛媛 今治まで、潮風を感じながら自転車で走れるコースです。
サイクルブームが瀬戸内での色々なビジネスの呼び水になっています。
江戸時代と同じ町並みは日本でここだけという鞆の浦。
ここ数年で、ツーリングの人たちをターゲットにした施設が海道沿いにいくつかできています。
それが今までの観光とか、旅行といった概念とは異なる、新しいコンセプトの施設なんですね。
元々本州の広島と結ばれている瀬戸内の島々には、それぞれ異なる独特で魅力的な文化がある、点在する絶景スポット、日本一のレモンの産地、手垢のついていない自然、島の信仰と文化などなど。
それらが橋で結ばれて、新しいライフスタイルとして自転車というキーワードが組み合わさったことで、1つのストーリーとして輝き出したんじゃないのかな。
そう思いました。
今の時代にジャストな要素がたくさん詰まっている。
素敵なエリアだけど、ここに住む人は大変かもね。
Discovery Japanとも言えるような、他の町にはない、瀬戸内だけの歴史。
起点となる尾道には、昔から大林宜彦監督の映画3部作、鞆の浦には「崖の上のポニョ」「銀魂」などのキラーコンテンツ、それだけではなく林芙美子の文学も、そして尾道ラーメンも。
近くには富裕層向けの宿泊施設ベラビスタもある。
他にもレモン、塩、神社、城、タオル、ホテル・・・・・
1点集中ではなく、しまなみ海道で島々をめぐることで、これらがつながり、多面体で楽しめるのが魅力です。
カルチャー×学び×歴史、そしてライフスタイル
これらがストーリーとしての体験に結びついたら、なかなか敵う町はないのではないでしょうか。
どこを切っても奥が深い。
今日本で一番熱いのではないだろうか?という結論に至りました。
崖の上のポニョで有名な160年前に作られた常夜灯
あー、ここまで長くなっちゃいましたね。
でもそれだけ魅力の詰まったエリア、日本で一番アツいのではないかということを実感です。
早速スタートの福山から行ってみましょう。
新幹線が停まるこの駅はそこそこ大きくて、駅を降りるとすぐ駅前に福山城があります。
そして福山といえば鞆の浦。
「崖の上のポニョ」の舞台になった場所です。
鞆の浦に魅せられた宮崎駿監督は、ここに数か月滞在して自炊しながらポニョの構成を考えました。
1859年に建てられた有名な常夜灯をはじめ、江戸時代の港がそのまま残っているのは、全国でこの鞆の浦だけという、大変に貴重な場所です。
その街並みも現存する江戸時代の図面のままで、これも全国でここだけという奇跡的な町なんです。
京都も金沢もあるのに、ここだけなんて意外ですよね。
栄えていたのは江戸時代まで、そこから交通手段の発達により衰退していくのですが、ロケーション的に海の利便性しかなかったことが、逆に町をそのままの形で残したという皮肉な話です。
ホントにロマンあふれる街並みでした。
絶景に建つ、伊東豊雄建築ミュージアム。
しまなみ海道は尾道からはじまるので、福山から尾道に移動です。
そうそう、大学の後輩に福山出身の友人がいて、当時は彼とよくナイトクラブへ遊びに行きました。
彼は5年くらい東京で働いたあと、地元に戻るというので、何をやるのかを聞いたところ、福山でナイトクラブをやると言うのです。
当時勤務していた企業の出張で四国や岡山に行ったとき、福山まで足を伸ばして彼に会いに行くと、本当にナイトクラブを経営していた。
客もたくさん入っており、流行っているようでした。
2,3回行って、自分も慣れないながら客にお酒を出したり、店を手伝った思い出があります。
モンドカフェという店で、今でも福山で営業していますから、もう老舗ですね
お盆の予定が既に入ってしまっているとのことで、今回彼とは福山で会えませんでしたが、福山で一緒に遊んだ彼の友人の女子と25年ぶりに会えて、ホントに懐かしかった。
彼女に会ったのは25年前に2回だけw、すごくきっぷがよい、気持ちの良い女子で、それが時間を飛び越えて、今でもまったく変わってないことにオドロキです。
彼女に鞆の浦を案内してもらったんですが、地元の人に案内してもらうって一番よいですね。
色々なことを知っているし、色んな情報をガイドのように教えてくれて楽しかった。
すっごく助かったし、お世話になりました。
山本五十六も来た四国の神の島にある大山紙神社。
さて、尾道は前述したように映画、神社、文学、ラーメンなどなど魅力のスポットがたくさんありますが、町は日本遺産にも認定されています。
海と山に挟まれ、急斜面に電車と細い道、レトロな街並みが続いているのが特徴です。
戦時中に空襲を免れたため、古い家屋がそのまま残ったという経緯がありますが、海に近い埋め立て地は建物疎開(火事を大きくしないために一帯の建物を取り壊すこと)によって、海沿いの水運業の貴重な建物はすべて壊されてしまいました。
そのため、山側の家屋やお寺が古いまま現存しています。
自分的には尾道と言えば、何と言ってもその古い家並みで撮影された映画「時をかける少女」「転校生」ですね(星新一もユーミンも好きなので)
ここに来るのも25年ぶり。
一番高い山の上には、千光寺というお寺があります。
尾道港が一望できる絶景と巨大な岩で知られるお寺ですが、ここへ行くには徒歩で行くか、ロープウェイに乗るか、どちらかの選択。
山の上にどうしてこんなに巨大な岩が複数あるのかナゾですが、この岩を自然崇拝(岩=神)として、かつての尾道の豪商たちが祀ったという歴史があるそうです。
映画「転校生」のロケ地になった尾道の階段。
今回は「転校生」のロケ地を通って、昔ながらに480段の階段を登ってみることにしました。
登る途中にある、インド人建築家の手掛けたLOGという新しいスポットが見たいという理由もあり。
しかし、これが間違いだったかも・・・
暑くて暑くて、着ていたTシャツもビショビショになり、ホントにキツかった。
暑さのせいで、後半は疲れてしまって動けず、、、
最後に、駅の近くにあるサイクルスポットU2を覗いて尾道の観光はおしまいです。
480段の階段を上るのは、相当な暑さで体力消耗。。。
60年前の建築をリノベーションしたホテルLOG。
もし今後尾道に行く人がいたらお伝えしておきたいのですが、
お昼時の尾道ラーメンは、そこらじゅうの店舗で行列ができており、最低でも30分以上は並ばないと食べられないです。
ラーメン屋はたくさんあるので、どこでも入れると思っていましたが、観光地ナメちゃあかんぜよということを勉強しました。
駅周辺のラーメン屋はすべて長蛇の列。
尾道から始まるしまなみ海道は、ここから向島(むかいしま)、因島(いんのしま)、生口島(いくちしま)という広島の島々を経て、神の島と言われる愛媛県の大三島(おおみしま)につながります。
その先には、佐藤可士和が手掛けたロゴで知られるタオルで有名な四国の今治が終点です。
7つの大きな橋が架かっていますが、前述の福山出身の友人女子は、休日には自転車でこれらをすべて渡って四国に入り、また日帰りで福山に戻ってくるという、かなり難易度の高そうなことをやってるそうです。
車でもそこそこかかるのに、これをすべて自転車で周るのは相当ハードではないのかな。
本人曰く、とっても楽しくて幸せらしいです。
細胞レベルから出てくるこの言葉、言ってみたいセリフだなぁ

我々は車で今回目的の生口島(いくちしま)へ向かいました。
もちろんサイクリングするという目的ではなく 笑
今一番日本でアツい場所、インサイトを見に行く目的です。
それは次回にお話しすることにしましょう。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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